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給食とコッペパン

皆さま、こんにちは。昨日は北海道から和歌山まで、太平洋側の広い範囲で3mの津波が来ると、津波警報や非難指示がだされ緊張しましたが、大きな津波でなくほっとしました。

夏休みで太平洋沿岸を訪れていた人々は、不慣れな土地で、高台を目指して走って、さぞ怖かっただろうと思います。

海岸近くに行く時は、どこに高い建物があるか等、調べておく必要があると改めて思いました。

さて、今年は酷暑のせいか蝉の声が聞こえないと思っていたら、海の日あたりからうるさくなってきました。

7月初旬頃は、港にかえってきたカツオ船やマグロ船から、次の出航に備えて急ぎのご注文が入ってバタバタでした。毎度ご注文を頂いてありがたいことです。

近海では短期間で漁場と港を往復して漁を行ない、遠洋は半年以上も日本を離れての漁。本当にご苦労なことと思います。

私たちも日々技術をみがいて、丈夫で長持ちする合羽を作りたいと思います。

コーヒーも値上げ

さて、私は毎日缶コーヒーを飲んでいます。1日2回。お気に入りはBOSSです。最近はペットボトルのコーヒーもいろいろありますが、私は缶コーヒーが好きです。

友人によると、コーヒー好きな人は缶コーヒー派が多い、とのこと。

コーヒー関連の飲料規格により、パッケージに表示されている種類別名称は「コーヒー」・「コーヒー飲料」・「コーヒー入り清涼飲料」の3種類に分類されているそうです。

缶コーヒーの名称はほとんどが「コーヒー」で、ペットボトルは「コーヒー飲料」が多いようです。缶コーヒーの味は濃く、ペットボトルは薄くて飲みやすい、といったところでしょうか。

ミルクの入ったコーヒー飲料は、乳固形分3.0%以上含む場合、「乳飲料」に分類されるようです。

私が毎日飲んでいる「BOSS(無糖・ブラック)」は「コーヒー」。
「ジョージア カフェラテ」は「コーヒー飲料」。
「クラフトBOSS カフェモカ」は「コーヒー入り清涼飲料」。

パッケージの表示をよく見て購入しようと思います。

普段は缶コーヒーですが、外出先では、時々コンビニの店内コーヒーを利用します。先日ローソンさんの店内コーヒーを買ったところ、以前より値段があがっていました。

ローソンさんのマチカフェは、Sサイズ140円が7月から160円に値上げ。

セブンイレブンさんのセブンカフェは、2013年にレギュラーサイズを100円で発売以来、2022年に原材料高で110円に値上げ。2024年に120円に。そして7月から3回目の値上げで140円に。

ファミリーマートさんのファミマカフェは、5月末からSサイズ130円が145円に値上げ。

いずれも15~20円の値上げです。

UCCさんなどの情報によると、コーヒー豆価格高騰の原因は、世界的な需要増、資源高による生産コスト増、生産国での異常気象による供給量の減少。

それによりコーヒー生豆国際相場は過去最高、日本は円安によりコーヒー生豆価格が2024年の約2倍、とのことです。

国際コーヒー機関の発表(2024年7月)によると、2023年のコーヒー消費量は?

1位 アメリカ
2位 ブラジル
3位 ドイツ
4位 日本

日本がフランスやイタリアより多いとは意外ですね。

昨年あたりから、レギュラーコーヒーの価格も買う度にあがって、二倍近くになっていると東京近郊に住む友人が言っていました。

そう言えばお米の価格も二倍に。

米の価格が二倍となると、コストが厳しい給食の現場はさぞご苦労なさっていることと思います。

給食の現場

調べたところ、米価格が2倍になったことに対し、自治体によっては給食費の補正予算を組んだり、ご飯の回数やおかず・デザートを減らすなどして対応しているようです。

ちなみに、我が社は紀州給食さんのお弁当を利用しているのですが、先日、ご飯の種類が国産米からカリフォルニアカルローズ米に変わったと連絡がありました。

ひと昔前のカリフォルニア米はパサパサで、日本人の口には合わない、と聞いたことがありました。

カリフォルニアカルローズ米は国産米に比べると小粒で、国産米のようなもちっとした粘りはないですが、普通に美味しかったです。

調べてみると、7月末現在、5kgの国産米が5千円前後のところ、カルローズ米は3千円台。外食産業さんじゃなくても、買うと思います。

学校給食では、地元の食材活用に取り組んでいるため、コストが厳しくても、外国産米の利用は難しいかもしれないですね。

給食のパン

ご飯の代わりにパンを、というのもなかなか難しいようです。

米騒動をきっかけに米の値段が上がる前から、給食にパンを提供するのが難しくなってきたという話はありました。

採算が取れない、職人不足、工場の老朽化、などの理由から、学校給食パン業者が年々減少しているそうです。

2009年に文科省が米飯給食の推進を通知し、現在パン食は週1回と決められているそうです。

和歌山市の中学校給食の献立によると、毎週水曜日がパンの日になっていました。

パンと言っても、コッペパン、黒糖パン、米粉パン、メインのおかずサンド、バーガー、等がありました。

一昔前の給食と言えばコッペパン

現在はご飯がメインになっていますが、一昔前の給食と言えばコッペパンでした。私が子供の頃、給食は毎日がコッペパンで、カレーライスの時以外、ご飯はなかったです。


私より一回り下の友人も、基本主食はコッペパンで、ご飯ものは月に数回だったと言っていました。調べてみると、米飯給食が正式に導入されたのは1976(昭和51)年でした。

なぜコッペパンだったのでしょうか。コッペパンについて調べて見ました。

コッペパンのルーツ

コッペパンを開発したのは、大正時代にアメリカで製パン技術を学んだ、東京上野丸十パンの創業者、田辺玄平氏。

田辺氏は帰国後、ドライイーストを使ったパン製造法を確立した人物です。

1919年、携帯に便利な、陸軍用の兵糧(ひょうろう)パンとして作られました。食パン生地を使ったふっくらしたパンが、コッペパンの原型と言われています。

兵糧(ひょうろう)と言えば乾パンが有名ですが、ビスケットやクッキーに近いと思います。

ドライイーストを使ったパン製造法ができたことで、ふっくらシンプルなパン、コッペパンが誕生。

そこから様々な種類のパンが生まれ、私たちもふっくらしたパンを食べることができているわけですね。

コッペパンが関東大震災時の救援物資に

手軽に食べることができるコッペパンは、災害時の救援物資にもなっています。

「超熟」で知られる敷島パン(パスコ)さんは、大正時代の関東大震災時に、救援物資として、食パンとコッペパンを関東へ届けたそうです。

コッペパンが学校給食に採用されたわけ

学校給食は、1889(明治22)年、山形県のとあるお寺の中にある市立中学で、生活が苦しい家庭の子供に無償で昼食を出したことが起源とされているそうです。

その後、児童の栄養改善のための方法として全国に広がりましたが、戦時により一旦中止になります。

第二次世界大戦直後の食糧不足の時代、児童の栄養状態が悪化し、国民の要望が高まったことで再開され、1954年(昭和29)には「学校給食法」が成立しました。

コッペパンが給食に採用されたのは、

・安価で栄養価が高かった
・型が不要
・製造工程がシンプル
・大量生産が可能

などの理由から、学校給食に採用されたようです。

コッペパンの魅力

食パンが主流となった今でも、コッペパン好きの人は多いようです。コッペパン専門の店もあります。

最近の食パンは甘みの強いパンが多いように思います。コッペパンは、甘みも塩加減もほとんどないですが、私はそこがいいように思います。

フランスパンのように堅過ぎず、ロールパンや食パンのように柔らかくない所もいいと思います。

クラスメイトと食卓を囲んだ子供の頃は楽しかった、というのもあると思います。

和歌山に昔からあるパン屋さん「ナカタのパン」では、昔ながらのコッペパン(天然酵母)があります。パサつきもなく少し甘みがあって、何もつけなくても美味しいです。

和歌山のフルーツで作ったジャムを使ったコッペパン「和歌山コッペ」(あおうめ・きんかん・みかん・桃)もあります。

給食で好きなメニューと言えば?

さて、一昔前の給食で好きなメニューと言えば、くじらの竜田揚げ。

昭和20年~40年代は捕鯨が行なわれ、戦後の食料不足時、鯨肉は栄養のある安い食材として庶民の生活を支えました。

祖父が八百屋を営んでいた頃、店でもくじらの赤身を扱っていました。近所の店でも普通にくじらの赤身が置いてありました。そんなに高いものではなかったと思います。

給食の献立には、くじらの竜田揚げ、大和煮(しぐれ煮)等がありました。

竜田揚げは、にんにくや生姜の風味をきかせた醬油ダレにくじら肉を漬け、片栗粉をまぶして揚げたもの。大和煮(しぐれ煮)は、醬油をベースに生姜と砂糖で甘辛く味付けされたおかずです。

1987年に商業捕鯨が制限され、価格が高騰し、給食の献立から外れたそうです。現在は一部の地域で、日本の食文化を伝えるために提供されているそうです。

和歌山は昔から鯨を食する文化があり、紀美野町の学校給食献立に、くじらの竜田揚げが載っていました。

揚げパン

さて、好きな給食メニューと言えば揚げパン。揚げパンは、手や口の周りがベタベタになるものの、揚げパンの日はみんな喜んでいたと思います。

私は、揚げパンはコッペパンの味の種類のひとつとして作られた、と思っていました。が、違っていました。

揚げパンは、小学校の調理師さんが、乾燥したコッペパンを美味しく食べる方法として考案したそうです。

パンのデメリットをアイディアで美味しいパンに変えるとは、見事ですね。

ビジネスに必要な視点だと思います。

(参考資料)

・農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2006/food01.html
ヤマサキパン
https://www.yamazakipan.co.jp/entertainment/pankiji/report/index70.html
・パスコ https://www.pasconet.co.jp/frozen/blog/74
・UCC 上島コーヒー 
https://www.ucc.co.jp/company/news/2025/rel250625c.html
・日経 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC301GS0Q5A630C2000000/